【体験談】50万円超の新品ピラティスマシンが18.5万円!アリババ個人輸入で実現した方法【完全ガイド】
「自宅で本格的なトレーニングがしたい」「自分のスタジオにお得に機材を導入したい」そう思ったとき、ネックになるのが高額な初期費用ですよね。
日本で購入すれば50万円以上はするピラティス用のハーフタワー(リフォーマー)とチェア。なんと私は、これらを新品で、しかも合法的にたったの18万5千円で手に入れることができました。
「怪しい方法なんじゃないの?」
「手続きがすごく難しいんでしょ?」
そんなことはありません。
結論から言うと、その方法は「アリババ (Alibaba.com) で直接購入する」ことです。
この記事では、私が実際に行ったアリババでの購入から、日本国内での通関、引き取りまでの一部始終を、誰でも真似できるように徹底解説します。この記事を読めば、あなたも高額な商品を驚きの価格で手に入れることができます。
アリババ購入の全体像
まずは、大まかな流れを掴みましょう。
- 業者選定と交渉: 理想の業者を見つけ、価格交渉を行う。
- 注文と支払い: 取引条件を決め、代金を支払う。
- 書類の受け取り: 船が出航したら、輸入に必要な書類が送られてくる。
- 国内手続き(船会社): 日本到着前に船会社へ連絡と支払いを行う。
- 国内手続き(税関): 税関で「個人通関」の手続きを行う。
- 貨物の引き取り: すべての手続きを終え、商品を自分の手で引き取る。
それでは、各ステップを詳しく見ていきましょう。
※アリババへの登録方法や、優良な業者の見つけ方については、長くなるので別の記事で詳しく解説しています。
STEP1:最強の業者を見つけ出す「見積もりと交渉」
アリババの最大の魅力は、無数のサプライヤー(業者)と直接やり取りできることです。私は今回、20社に見積もりを依頼しました。

価格交渉は必須ですが、ここで朗報です。
Alibabaのメッセージ機能には翻訳機能が搭載されており、英語や中国語が苦手な場合でも、日本語で問い合わせを送ることが可能です。多くのサプライヤーも翻訳ツールを利用して日本語を理解し、返信してくれます。まずは日本語で丁寧に問い合わせてみるのが良いでしょう。
以下のように進めるとスムーズです。
- 複数社に見積もりを依頼していることを正直に伝えます。
- 他社から提示されているおおよその価格帯を伝えます。
交渉の例文(日本語でOK!)
「お見積りありがとうございます。大変魅力的な商品だと感じております。
現在、他のサプライヤー様からもお見積りをいただいておりまして、$XXX程度の価格帯でのご提示も受けております。
もし可能でしたら、もう少し競争力のある価格をご検討いただくことはできますでしょうか。価格や条件が合えば、ぜひ御社から購入したいと考えております。」
もちろん、英語でのコミュニケーションに抵抗がない方は、以下のような形で直接交渉するのも有効です。
交渉の例文(英語)
“Thank you for your quotation. I am currently requesting quotes from several other suppliers, and I have received some offers in the range of $XXX. Would it be possible for you to offer a more competitive price?”
(日本語訳)
「お見積りありがとうございます。現在、他のサプライヤー数社にも見積もりを依頼しており、$XXX程度の価格提示を受けています。もう少し競争力のある価格をご提示いただくことは可能でしょうか?」
価格はもちろん重要ですが、それだけで決めるのは危険です。私は、レスポンスの速さと丁寧さを重視しました。最終的に、価格交渉は一度しか行いませんでしたが、最も信頼できると感じた業者に決めました。
STEP2:取引条件の確認と支払い
業者を決めたら、いよいよ注文です。ここで重要なのが「取引条件」。おそらく CIF
か DDU
という言葉が出てきます。
取引条件 | 輸送範囲 | 通関手続き | 港からの輸送 | メリット・デメリット |
DDU | 指定の住所まで | 自分で行う | 業者が手配 | 楽だが、国内輸送費が上乗せされ割高になる傾向。 |
CIF | 日本の港まで | 自分で行う | 自分で行う | 国内輸送費を節約できる。港が近い人におすすめ。 |
私は港まで車で1時間ほどの距離だったので、CIFを選択。軽トラックで自ら引き取りに行くことで、数万円の国内輸送費を節約しました。
個人で海上保険を手配するのは難しいため、業者側で保険まで手配してくれるCIFは、個人輸入において現実的な選択肢と言えるでしょう。
支払いの流れ
- 購入したい旨を伝えると、サプライヤーから支払い用の注文リンクが送られてきます。
- リンク先の画面で「お支払いに進む」をクリックし、必要事項を入力します。アリババでは通常、頭金(デポジット)と残金の2回に分けて支払うのが一般的です。私の場合は、合計金額の50%を頭金として支払い、商品の発送準備が整った段階で残りの50%を支払うという条件でした。
注文確定時の注意事項などに関しては「ステップ5:注文確定と支払い – 安全な取引のために」をご参照ください。
【私の支払い実例:頭金編】
実際の私の支払い例は以下の通りです。これを参考に、手数料なども含めた総額をイメージしてみてください。
- 注文合計額(商品+輸送費等): $901.00
- 頭金額 (50%): $450.50
- 支払時の円換算額: 64,797円
- (参考為替レート: 1ドル = 145.6723円)
- 取引手数料: 1,938円
- 頭金の支払合計額: 66,735円
このように、商品代金とは別に取引手数料がかかることも覚えておきましょう。

【残金の支払い】
そして、商品の発送準備が整うとサプライヤーから連絡が来ます。そこで残金(残りの50%にあたる$450.50)を支払います。
支払うタイミングの為替レートが適用されるため、日本円での支払額は頭金の時と全く同じになるとは限りませんが、私の場合は同額の支払いとなりました。
STEP3:最重要!船出後に送られてくる3つの書類
商品が港を出て船に乗ると、サプライヤーから以下の重要な書類がデータ(PDFなど)で送られてきます。これらは後の税関手続きで必須となるため、必ず保管してください。
- INVOICE (仕入書): 商品の品名、数量、価格が記載された書類。
- PACKING LIST (梱包明細書): 梱包ごとの重量やサイズが記載されたリスト。
- BILL OF LADING (B/L) (船荷証券): 貨物の所有権を示す最も重要な書類。


また、今回はこれらの書類に加え、REGIONAL COMPREHENSIVE ECONOMIC PARTNERSHIP AGREEMENT(RCEP協定の原産地証明書)も送られてきました。
【用語解説】RCEP協定とは?
RCEP(アールセップ)は、日本や中国、ASEAN諸国などが加盟する経済連携協定です。簡単に言うと、「この協定の加盟国間で貿易するなら、関税を安く(またはゼロに)しますよ」という取り決めです。この証明書を税関に提出することで、通常かかるはずの関税が免除され、コストをさらに抑えることができます。

STEP4:国内での手続き① – ARRIVAL NOTICEと支払い
船が日本の港に到着する1〜2日前になると、日本の船会社(またはその代理店)から「ARRIVAL NOTICE(貨物到着案内)」がメールなどで届きます。

同時に「DEBIT NOTE(デビットノート)」も送られてきます。
【用語解説】DEBIT NOTEとは?
DEBIT NOTE(デビットノート)は、簡単に言えば「請求書」です。日本側で発生した港の施設利用料や、書類作成手数料などが記載されています。

私の場合は 37,111円 の請求でした。請求書に記載されている銀行口座に料金を振り込み、その振込明細をメールで送付します。
入金確認後、船会社からメールで「通関と引き取りはご自身で手配されますか?」と連絡が来たので、「はい、自分で行います」と返信しました。
STEP5:いよいよ大詰め!税関で「個人通関」に挑戦
ここが個人輸入のクライマックス、「通関手続き」です。業者に依頼すると数万円の手数料がかかりますが、自分で行えばその費用はゼロです。
事前準備
- 税関へアポイント: まず、貨物が到着する港を管轄する税関に電話し、個人で通関したい旨を伝えて訪問のアポイントを取ります。
- 税番の把握: 自分の輸入する商品がどの品目に分類されるかを示す「税番」を調べておくと、手続きが非常にスムーズです。
- 関税率を調べる(税関公式サイト)
- ちなみに、今回のピラティスマシンは 9506.91-000 (一般の身体運動、体操又は競技に使用するその他の用具及び設備)でした。
税関当日に必要なもの
- INVOICE (インボイス)
- PACKING LIST (パッキングリスト)
- BILL OF LADING (B/L)
- ARRIVAL NOTICE(アライバルノーティス)
- 身分証明書(免許証など)
- 商品の詳細がわかるページのコピー(検査時に説明を求められた際に役立ちます)
NACCS(ナックス)での申告
税関に着いたら、NACCS(ナックス)という税関の電子システムを使って輸入申告を行います。初めてでも、職員の方が丁寧に教えてくれるので心配いりません。
一つ注意点として、NACCSの利用申込書に住所を書く欄がありますが、これは身分証明書(免許証)と全く同じ住所を記入してください。事業所の住所などを書くと、本人確認ができず書き直しになります。
申告情報の入力には、ARRIVAL NOTICEに記載されている「搬入確認番号」などが必要です。職員の方の指示に従って入力し、私の場合は1時間ちょっとで申請が完了しました。時間に余裕を持って、午前中に行くことをお勧めします。
STEP6:税関検査と感動の貨物引き取り
初めての個人輸入では、税関検査が行われることが多いようです。私も例に漏れず、検査の立ち会いを行いました。
通関手続きをした税関の建物と、貨物が保管されている倉庫(検査場所)が離れている場合もあります。その際の段取りは、順番が重要なのでしっかり確認しておきましょう。
税関検査の手順
- 倉庫へ連絡・日時の予約 まず最初に、貨物が保管されている倉庫へ連絡し、検査に立ち会える日時を調整して予約します。
【メモ】 連絡先は、船会社から送られてきた「ARRIVAL NOTICE(アライバルノーティス)」に記載されている『貨物蔵置場所』の電話番号です。 - 税関へ日時の報告 次に、倉庫側と調整した日時を税関の担当職員へ伝えます。
- 「検査指定票」の受け取り 日時が確定すると、税関から「検査指定票(倉主等用)」という書類が発行されます。
- 現地へ移動・合流 指定された日時に、その「検査指定票」を持って検査場所である倉庫へ向かいます。倉庫で税関職員の方と合流し、いよいよ検査開始となります。
このように、「まず倉庫、次に税関」という順番で連絡・調整をすることがスムーズに進めるコツです。
検査では、輸入禁止物などが入っていないか、木箱を開封して中身を確認します。本来は自分で開封するための工具(マイナスドライバー、プラスドライバー、カッターもしくはハサミ)が必要ですが、今回は親切な職員の方が開封作業を手伝ってくださいました。
検査は40分ほどで無事に終了。
検査風景






消費税の支払いと輸入許可
検査が終わると、その場で「納付番号通知情報」が発行されます。ここに記載された消費税・地方消費税(今回は13,900円)を支払います。

この支払いは、ネットバンキングが圧倒的に便利です。その場でスマホから振り込み手続きをすれば、職員の方がリアルタイムで入金確認でき、すぐに「輸入許可通知書」を発行してくれます。
この「輸入許可通知書」こそが、貨物を引き取るための最終チケットです!

貨物引き取りと最後の費用
「輸入許可通知書」を持って、貨物が保管されている倉庫へ向かいます。書類を提示し、ついに商品とご対面!
私はリフォーマー1台とチェア1台を軽トラックで引き取りに行きましたが、サイズはギリギリでした。リフォーマーは木箱のまま、チェアは箱から出してなんとか積載。荷物をしっかり固定できるラッシングベルトがあると非常に安心です。


後日、港湾使用料として約5,000円の請求書が届き、これを支払って全費用が確定しました。
荷下ろしについて
商品は100kg以上ありましたが、フォークリフトがなくても大丈夫。自宅の駐車場で妻と二人がかりで荷台の上で木箱を開封し、パーツごとに運び出すことで、無事に荷下ろしできました。木箱は金属で固く留められているので、怪我防止のために必ず軍手を着用してください。

かかった費用の全貌
最終的にかかった費用をまとめると…
- 商品代金+輸送費等(アリババ): $901 (当時のレートで133,470円)
- 国内港での諸経費(船会社): 37,111円
- 消費税・地方消費税(税関): 13,900円
- 港湾使用料(後日請求): 約5,000円
合計:約189,481円
国内で50万円以上する商品が、20万円以下で手に入った計算になります。
購入品
実際に私が購入した商品を紹介します。


まとめ:手間をかける価値は十分にある!
いかがでしたでしょうか。
確かに、業者とのやり取りや税関手続きなど、国内でのネットショッピングに比べれば手間はかかります。しかし、その手間を乗り越えれば、信じられないほどのコストメリットが待っています。
特に、今回のような大型の商品や、事業で使う機材などを購入する際には、個人輸入は非常に強力な選択肢になります。
この記事が、あなたの「欲しい」を叶えるための第一歩となれば幸いです。ぜひ、アリババでの個人輸入に挑戦してみてください!
アリババへの登録は、こちらの公式サイトからどうぞ!
登録方法については以下の記事を参照してください。
コメント