【検証】コーヒー豆は家でデカフェにできる?カフェイン量を減らす飲み方と最適な代替案を解説

コーヒー

「家で自分でデカフェにする方法ってないの?」

そんな風に考えたことはありませんか?

結論から申し上げますと、ご自宅にある焙煎済みのコーヒー豆(や粉)からカフェインだけを取り除き、デカフェにすることは残念ながら「不可能」です。

しかし、落胆する必要はありません。

この記事では、なぜ家でデカフェにできないのかという専門的な理由から、今すぐできる「カフェイン摂取量を減らす」現実的なテクニック、そしてあなたのお気に入りに近いデカフェ豆の選び方まで、コーヒー好きのあなたの疑問に徹底的にお答えします。

なぜ家でコーヒー豆をデカフェにできないのか?

ご家庭でデカフェにできない理由は、カフェインの除去が、ご家庭の調理器具で行えるような単純な工程ではなく、専門の工場で高度な技術と特殊な設備を必要とする化学的なプロセスだからです。

デカフェ処理は、コーヒー豆を焙煎する前の「生豆」の状態で行われます。

主な方法は以下の3つです。

  1. 化学薬品(有機溶剤)を使う方法
  2. 水とフィルターを使う方法(スイスウォータープロセスなど)
  3. 二酸化炭素を使う方法(超臨界二酸化炭素抽出法)

どの方法も、「カフェイン分子だけを選択的に抜き取る」という非常に高度な技術と、家庭にはない特殊な設備(高圧タンクやカーボンフィルターなど)が必要です。

一度焙煎してしまった豆からカフェインだけを抜き取ることは、風味を完全に破壊せずに実行する手段が現状ないため、家庭どころか専門工場でも行われていません

これら専門的なデカフェ処理方法の詳しい仕組みや、カフェイン摂取については、以前の記事で詳しく解説しています。

【妊婦さん向け】コーヒーはいつからNG?デカフェなら安心?カフェイン摂取量の目安と安全な楽しみ方を専門家情報をもとに解説

そもそも「コーヒーを飲むと胃がムカムカする」と感じる場合、その原因はカフェインだけではないかもしれません。

実は、コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」という成分が影響している可能性もあります。

カフェインを減らしても不調を感じるという方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

代替案①:今あるコーヒー豆で「カフェイン摂取量」を減らす3つの飲み方

デカフェにはできませんが、淹れ方を工夫してカフェインの摂取量を減らすことは可能です。

カフェインは、お湯の温度が高いほど、また抽出時間が長いほど多く溶け出す性質があります。

1. お湯の量を増やして「アメリカン」にする

最も簡単な方法です。

いつもの量のコーヒー豆(粉)で、お湯の量を1.5倍〜2倍にして薄めて飲みます。

もちろん味はマイルドになりますが、カップ1杯あたりのカフェイン濃度を下げる(摂取量を減らす)ことができます。

2. 抽出時間を短くする

ドリップコーヒーを淹れる際、お湯をサッと注ぎ、抽出時間をいつもより短く切り上げます。

コーヒーの旨味成分よりも先に、カフェインが多く抽出されるのを防ぐ狙いがあります。ただし、同時に味わいも非常にあっさり(悪く言えば薄く)なります。

3. 「水出し(コールドブリュー)」にする

カフェインは高温のお湯で最もよく抽出されます。

そのため、一般的に水でゆっくりと時間をかけて抽出する「水出しコーヒー」は、同じ豆の量でも、ドリップコーヒーに比べてカフェインの抽出量が少なくなる傾向があります。

時間はかかりますが、まろやかでゴクゴク飲める美味しいコーヒーになり、かつカフェインも抑えられる、おすすめの方法です。

代替案②:お気に入りの豆と「デカフェ」をブレンドする

もしあなたが「デカフェは味が物足りないけど、いつものコーヒーはカフェインが強すぎる…」と感じているなら、この方法が最適かもしれません。

いつものお気に入りの豆(粉)と、デカフェの豆(粉)を、自分でブレンドしてしまうのです。

例えば、「いつもの豆:デカフェ=1:1」で混ぜてドリップすれば、カフェインの摂取量は半分になり、お気に入りの豆の風味も活かすことができます。

この比率を変えて、「今日はカフェイン30%カット」「夜だから70%カット」といったように、自分だけのオリジナルブレンドを作るのも楽しいですよ。

最善の解決策:あなたのお気に入りに「近い味」のデカフェを探す

結局のところ、味や香りを妥協せず、カフェイン摂取量だけを劇的に減らしたいのであれば、最初から「デカフェ」として販売されている商品を購入するのが最善の選択です。

「でも、デカフェって美味しくないんじゃ…」

「どれを選べばいいか分からない…」

そんな方のために、お気に入りの味に近いデカフェ豆(粉)を見つけるヒントをお伝えします。

  1. 「産地」を合わせるあなたが今飲んでいるお気に入りの豆の産地はどこですか?
    もし「ブラジル産」が好きなら、「デカフェのブラジル産」を選んでみてください。
    産地が持つ特有の風味(ブラジルならナッツのような香ばしさなど)は、デカフェにしても残りやすいです。
  2. 「焙煎度」を合わせる「深煎り」のどっしりした苦味が好きなら、「デカフェの深煎り(フレンチローストなど)」を選びましょう。
    逆に「浅煎り」のフルーティーな酸味が好きなら、「デカフェの浅煎り」を探します。
    味の方向性を合わせることで、違和感が少なくなります。
  3. 「抽出方法」をチェックする。最近は「スイスウォータープロセス」や「超臨界二酸化炭素抽出法」など、化学薬品を使わずに風味を損ないにくい方法で作られたデカフェが増えています。
    パッケージや商品説明を見て、こうした製法にこだわったデカフェを選ぶのも、美味しい一杯に出会う近道です。

まとめ

家にあるコーヒー豆をデカフェにすることはできませんが、がっかりする必要はありません。

  • 淹れ方を工夫する(薄める、水出しにする)
  • デカフェとブレンドして、カフェイン量を調整する
  • お気に入りの豆の「産地」や「焙煎度」をヒントに、美味しいデカフェを探す

このように、あなたのコーヒーライフを豊かにする選択肢はたくさんあります。

最近のデカフェは、一昔前とは比べ物にならないほど美味しくなっています。

まめフク
まめフク

ぜひ、あなたの「二番目のお気に入り」になるような、素敵なデカフェを探してみてくださいね。

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