コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」は、ダイエットや抗酸化作用でよく話題になる成分です。一方で、胃への刺激になることがあるという側面はあまり知られていません。
カフェインを控えたい方にとって朗報なのは、デカフェ(カフェインレスコーヒー)を選んでも、クロロゲン酸はしっかり摂れるという点。この記事では、クロロゲン酸の基本からメリット・デメリット、デカフェとの関係まで、初心者にもわかりやすく解説します。
そもそもクロロゲン酸とは?
クロロゲン酸とは、コーヒー豆に豊富に含まれるポリフェノール(植物由来の抗酸化物質)の一種です。コーヒーの苦みや酸味のもととなる成分でもあり、焙煎が浅いほど多く含まれる傾向があります。
日本では「クロロゲン酸=ダイエットや健康に良い」とメディアで取り上げられることが多いですが、体質によっては胃への負担になることもある、光と影のある成分です。
クロロゲン酸の3つのメリット

① 脂肪の吸収を抑える働きが期待できる
クロロゲン酸には、食事に含まれる脂肪の吸収をゆるやかにし、体内に蓄積された脂肪の燃焼を助ける働きがあると言われています。
運動前にコーヒーを飲むと良いとされる理由の一つも、この働きに期待できるためです。
ただし、効果には個人差があり、医療的な効能を保証するものではありません。
② 食後の血糖値コントロールをサポートする
糖質の多い食事をとると血糖値が急上昇し、体に脂肪を溜め込みやすくなります。
クロロゲン酸は、糖の吸収をゆるやかにし、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待されています。
健康診断の数値が気になる方にとって、注目したいポイントです。
③ 強力な抗酸化作用で体の酸化を防ぐ
私たちの体が老化したり、生活習慣病を引き起こしたりする原因の一つに「活性酸素による酸化(体のサビつき)」があります。
クロロゲン酸はポリフェノールの一種であり、この活性酸素の働きを抑える強力な抗酸化作用を持っています。日々のコーヒーが、若々しさを保つ手助けになってくれるかもしれません。
クロロゲン酸の2つのデメリット

① 胃への刺激(胃もたれ・胸焼けの原因になることがある)
これが最も注意したいデメリットです。
クロロゲン酸には胃酸の分泌を促進する作用があります。これにより胃壁が刺激され、人によっては胃もたれ・胸焼け・キリキリとした胃痛を引き起こす原因となることがあります。
特に、もともと胃がデリケートな方や、空腹時に濃いコーヒーを飲んだ際に、この影響を強く感じることがあります。
「コーヒーは好きだけど胃が痛くなる…」という方の原因の一つが、このクロロゲン酸にある可能性があります。気になる症状がある場合は、医師への相談をおすすめします。
② 鉄分の吸収を妨げる可能性がある
クロロゲン酸はタンニンの一種でもあります。タンニンは、ほうれん草や豆類などに含まれる「非ヘム鉄」と結びつき、体内への鉄分吸収を妨げてしまう可能性があります。
貧血気味の方や、鉄分を積極的に摂りたい方は、食事の直前・直後にコーヒーを飲むのは避けた方が良いかもしれません。
デカフェとクロロゲン酸の関係
カフェインを除去してもクロロゲン酸は残る
ここが重要なポイントです。
デカフェ(カフェインレスコーヒー)は、コーヒー豆からカフェインを取り除く製法で作られますが、クロロゲン酸はカフェインとは別の成分のため、除去の対象にはなりません。
つまり、デカフェを飲んでも、クロロゲン酸はしっかり摂取できます。
妊娠中・授乳中でカフェインを控えている方や、睡眠のためにカフェインを避けたい方でも、デカフェを通じてクロロゲン酸の恩恵を受けやすい点は、デカフェの見逃しがちなメリットと言えます。
胃が弱い方こそ、デカフェ+焙煎度に注目
「クロロゲン酸による胃への刺激が心配」という方は、デカフェを選ぶ際に焙煎度にも注目してみてください。
クロロゲン酸は焙煎が進むほど減少する性質があります。つまり、深煎り(dark roast)のデカフェは、浅煎りに比べてクロロゲン酸の含有量が少ないため、胃への刺激がやわらぐ可能性があります。
一方、クロロゲン酸の健康効果をより意識したい方には、浅煎り〜中煎りのデカフェが選択肢になります。自分の体質や目的に合わせて選ぶことが大切です。
製法によってクロロゲン酸の残存量が変わる場合がある
デカフェの製法は主に
「CO₂抽出法(二酸化炭素を使ってカフェインを取り除く方法)」
「スイスウォータープロセス(水を使ってカフェインを除去する方法)」
「有機溶剤を使う方法」
の3種類があります。
製法によってカフェイン以外の成分への影響が多少異なる可能性がありますが、クロロゲン酸については現時点で製法別の大きな差を示す一般的なデータは少なく、引き続き研究が進められている分野です。
製法についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
- クロロゲン酸はコーヒーに含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化・血糖値コントロール・脂肪燃焼サポートなどの効果が期待できる
- 一方で胃酸の分泌を促すため、体質によっては胃もたれや胸焼けの原因になることがある
- デカフェはカフェインを除去した製品だが、クロロゲン酸は残るため、カフェインを控えながらでも摂取できる
- 胃が弱い方は深煎りのデカフェを、健康効果を意識したい方は浅煎り〜中煎りのデカフェを選ぶのが一つの目安になる
- 体質や症状が気になる場合は、医師への相談をおすすめします






コメント